■ワースト1の大阪 昨年被害ゼロ
車やバイクのナンバープレートの盗難被害が6年連続全国最多の大阪府で、ドライバーでは取り外せない「盗難防止ネジ」を使ったプレートは昨年1年間の被害がゼロだったことが2日、府警の調査で分かった。取り外しに時間がかかり、犯人が敬遠したためとみられる。盗難プレートは盗難車に取り付けて犯罪に悪用される恐れがあり、府警はこのネジの普及が犯罪抑止につながると判断。新たに在阪の大手企業の営業車にネジを取り付けてもらう試みを始めた。
府警によると、大阪府内のナンバープレート盗は、統計を取り始めた平成16年以来、全国ワースト1を記録。昨年中も4364件と2位の愛知県(2516件)に大差をつけ、全国総計(計2万1597件)の約2割を占めた。
ナンバープレートは通常、プラスドライバーで回すネジで固定されており、「ドライバー1本あれば10秒程度で簡単に取り外せる」(捜査関係者)。これに対し、盗難防止ネジは六角レンチで固定したうえで表面の六角形の穴を金属で埋めて回せないようにしている。
取り外しに手間が掛かるため、昨年府内で被害にあったプレートに盗難防止ネジで固定されたものは一枚もなかったという。
盗まれたプレートはひったくりや強盗などの犯罪に悪用されるケースが大半とみられる。半年間に35件のひったくりを繰り返したとして昨年府警に逮捕された窃盗グループは、犯行直前に必ず近くの駐車場などでプレートを盗み、盗難車に取り付けて犯行に及んでいた。
こうした実態を踏まえ、府警は平成18年から、自動車メーカーなどと連携して、盗難防止ネジを無料で取り付けるキャンペーンを大型スーパーなど府内各地で実施してきたが、治安向上のためには本格的に普及を推し進める必要があると判断。新たに数多くの営業車を保有するライフライン関連の大手企業に働きかけを始めた。
この結果、昨年9月に岸和田営業所の駐車場に置かれていた営業車1台からプレートが盗まれた関西電力では、府警と協議して営業車約1200台すべてに盗難防止ネジを取り付けることを決定。大阪ガスとNTT西日本も、両社が所有する営業車計約3200台に取り付けることを決めたという。
府警は「今後は他の企業にも働きかけ、プレート盗の被害防止につなげたい」としている。
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